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  1. 医学部の授業とカリキュラム

知っておきたい医学部の授業とカリキュラム

2023年問題って何?

2023年問題って何?

2023年、これは日本の医大における重大な変化が起こる年です。医大関係者はこのことを「2023年問題」と呼んで重要な懸案事項として扱っています。中には「黒船来航」になぞらえる方もいるほどです。今年は2017年。2023年はもう6年後まで迫っているのです。

「◯◯問題」というと、「2000年問題」や「2036年問題」「2038年問題」なども聞いたことがあるのではないでしょうか。僕たちの世代だと2000年問題当時はまだ幼い頃のことなのであまり印象には残っていないかもしれませんが、コンピュータの誤作動で大混乱が起こるのでは、と言われていた時期があったのです。

別名で「Y2K問題」とも呼ばれるこの問題では、当時のコンピュータが年計算を下2桁で行っていたことから、下2桁が「00」となる2000年にコンピュータが動作不能になり、大規模なトラブルが起こる可能性が懸念されていました。しかし、結果的には世界中の企業や機関が事前にシステムやプログラムの修正に積極的に取り組んだおかげで大きな問題は起こりませんでした。

2023年問題はというと、取り沙汰されるようになったのは2010年のことでした。これはコンピュータは関係ありませんが、事前に対策を取っていかなければいずれは大問題になる、という点は共通しています。

2023年問題では外国医大卒業生がアメリカで研修を受ける際にトラブルが起こることが予想されていてます。というのも、2010年、アメリカで研修を受けるための認定を出しているECFMGという機関が認定対象を「2023年以降は世界医学教育連盟(WFME)で認定された医大の卒業生」に限定する、と発表したためです。

将来アメリカに渡って研修を受けるか、アメリカで医師として働くか、は正直これから医学部を目指す、あるいは今医学生である僕たちにはまだ現実味の薄い話かもしれません。ですが日本の医大はこの変化に乗り遅れまいとカリキュラムの改正にどんどん乗り出しているのです。

現場体験を重視した新しいカリキュラムの始動

現場体験を重視した新しいカリキュラムの始動

2023年問題は、2017年でひとつのタイムリミットを迎えています。なぜなら、医学部は6年間。2023年以降、最初に卒業する学生が入学するのが2017年なのです。そのため、日本の医大、医学部ではカリキュラムに大幅な変革が起こっています。

医学部ではその後の人生観や医師としての姿勢を左右するような重要な実習が行われます。そして近年、現場体験や実習はますます増えているのです。先ほども説明した通り、2023年問題により日本の医学部では現場体験を積極的に取り入れていく必要性が出てきました。

そのため、これまで医学部の1年生はどちらかというと一般教養に寄った内容を学ぶ傾向が強かったですが、新しいカリキュラムが敷かれるようになって実習へ赴く機会も多くなったのです。大学によって様々な個性が出る部分でもあるので、詳しくはそれぞれ目標とする大学のものを調べていただきたいのですが、僕や予備校時代の同級生が通う大学でいうと入学してすぐの時期に臨床体験や病院実習を行うところもあります。

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